町クラブのコーチをしていて各学年の保護者コーチさんと話をしていて必ずと言っていいのが「審判ってどうやれば良いんですか?」というお話。
保護者さんコーチの中には自身が全くのサッカー競技未経験の方もいて、審判というのが出来ないというのもよくきく話です。
というわけで今回は、未経験の保護者さんコーチでも出来るようになる(…かもしれない)ワンポイント講座をお送りします!
心構え編
「審判もミスして当たり前!」
反則が取れなかった。タッチジャッジをミスした。
ミスってのは出来る事ならやりたくないですし、言われたくもないですよね。
ノーミスで終えたい、ミスしたらおしまいみたいな気持ちも良く分かります。
ただ、フットボールはミスから始まるスポーツと言われており、パスを相手にカットされるのも、シュートを外すのも、言ってみればミスの一つです。だとすれば一試合で200程度の判断をする審判だって1つも落とさないノーミスなんてのは有り得ないのです。
それくらいの気持ちの方が楽じゃないかなって思います。
勿論、ミスを無くす努力や勉強は必要ですけどね!
「裁くよりも一緒に楽しむ」
初めての審判。アレ反則じゃないかな?これ違反じゃん!反則キター!ってなってませんか?きっとその時の顔は険しい顔してるんじゃないですかね…?
審判員である以上、判定はしっかりとしなければいけませんが、それ以上に「ゲームを作り上げる仲間となって一緒に楽しむ」ことが大事なんじゃないかなって思います。
子供達の一生懸命なプレーを目の前の特等席で一緒に追いかけながらフットボールに関わる。どんな立派なスタンドよりも素敵な席での観戦だって思いません?そう考えるとワクワクしますよね?
実践編
「判定基準は安全かどうか?」
競技規則には様々な違反や反則となる項目が書かれていますが、まず基準となるのは「安全にプレー出来るかどうか?」を考えて判定していくのが良いんじゃないかなって思います。
特に育成年代では、身体がしっかりと出来ていない事も多く、思いがけない大きな怪我に繋がる事もしばしばあります。
プロのようなバチバチな試合もさせたいけれど、まずは安全とは何か?選手と一緒になって考えて判定出来れば良いと思います。
「見えるところに動く」
コートの中心からあまり動かない、所謂「センターサークル審判」では正しい判定の見極めなんて出来たもんじゃないです。
応援している大人も「えー?そんなところから見えるの?」って思いますし、子供達だって「マジかよ…」って思ってるはずです。
選手はワンプレーを大事に懸命にプレーしています。だとすれば、審判員もそのワンプレーで反則がないかどうかしっかり見極めてあげるべきだし、プレーが出来るのなら確保してあげる必要があると思います。
そのためにはできる限り「近くで見る」ことが大切ですし、そのために「走ること」が必須になってきます。
一歩動けば見える事象も大きく変わっていきます。惜しまずに動いてより良い判定ができるようにしていきましょう。
懸命に走っている姿は他の保護者の皆さんやコーチ、子供たちにだって必ず伝わるはずです!
「タッチジャッジが見極められない?」
「ボールを出したのは赤のチームだから…青のチームが攻めるのは…アレどっちだっけ?」これも保護者さん審判やってるとよく聞きます。
サッカーやったことがある方ならまだしも、子供がはじめたから携わったという保護者さんコーチにとってみれば、最初の壁みたいなものです…(大げさ?)
これは
「はじめる側が攻める方向に指す」
「最後に触れた方のゴールがある方に旗を振る」
ってお話してます。
なぜ二通りで説明しているかというと、選手をやってもやっていなくても、スポーツというのは守備側目線で観れる人と攻撃側目線で観れる人の2パターンに必ず分かれて、そのどちらかの言葉でみる視点で判断していくとハマって見えてくるのだそうです。こればっかりは「個性」なんでお好きな言葉を心で唱えながら判断していきましょう。
少し難しいんですが、選手に試合感があるように審判にも物事を判断する、審判の眼ってやつがあります。
感覚で出来るまでには少しだけ時間と経験が必要ですが、出来てしまえばあっさりと指せるようになります。
ここまで来れば、もう上級は目の前です!
今回はここまで。