『箔がつく』

普段の話

唐突ですが、審判員のフットボールにおける価値って考えてみたことがありますか?

いないと成り立たないんだけど、ちょっと距離感ある

2級審判員と3級審判員の違い、1級審判員と2級審判員の違いって何なんでしょうね?

ワッペンの色?

担当カテゴリ?

体力?

技術?

今回は審判員としての価値について考えてみたいと思います。

ご存知の通り、サッカーもフットサルもスタートの4級からトップオブトップ、エキスパートの1級まで4段階のカテゴリで分かれています。

そして、各都道府県では様々な大会で日々担当されているのは2級審判員と3級審判員になっています。(もちろん、1級も4級もいますが、今回は2級と3級がメインのお話です。)

今回は一つ違うだけで何が違うのか、私の感じたことを書いていきたいと思います。もちろん、様々な考えや価値観があるので「こんな考えもまあある」的な温かい気持ちで読んでもらえたら助かります。

審判員の価値

2級審判員と3級審判員の違い

3級審判員は各都道府県で取得できる上級の審判員資格です。いろんな公式戦においての帯同審判でも3級審判員で登録されていれば、一緒に組む時に安心感もあるし「おっ!」ってなります笑

3級でも担当する幅は広く、上級となれば後に記述する2級審判とさほど変わらないゲームを任されます。

その辺りになってくると、上級を目指すという意識も出てきて、積極的に審判活動される方も多くなってきます。

2級審判員はみなさんご存知の通り、各都道府県から研修を積んで推薦された審判員が試験に合格することで活動しています。その活動の範囲はものすごーく広く、所属県はもちろん、地域であれば基本的には審判しても問題はありません(協会に連絡は必要と思いますが)

カテゴリーも県内では難易度の高い、重要な試合を任されることも多くなります。全国大会でも副審や4thを担当できるようになり、全国各地の審判員と交流できるのも大きな違いです。

2級でも上級になればJ3JFLも担当できるようになり、この辺りから更に上級を目指す意識が更に強くなります。

「箔がつく」

そんな2級と3級の審判ですが、ワッペンの色が違うだけで、正直なところそんなに大きな差はないんじゃないかって思います。正直、2級でも「うーん」な方もいれば3級でも「おおっ!!」って方もいます。

レフェリング技術?

判定?

年齢?

体力?

でも、正直関係ないかなと。

じゃあ何なのか

存在感?

私の師の言葉で言うと、「その地域に2級がいるかいないかで、フットボールの質が大きく違う」のだそうです。(※ここで言う地域は市町村レベル)

地域に根差した2級審判員がいるとチームや技術側の取り組む雰囲気も違うものになっているそうです。

逆に上ばかり目指していて、地域に協力していないと、その地域のレベルも下がるそうです。

言われてみれば、毎年中学生や高校生の試合を吹かせてもらっていて、その中から「審判やりたい」って子もいるし、年々地域のチームの成績も良くなっているように感じます。

でも、それって3級でも同じなんじゃないかって思って聞いてみたら、「結局は2級の銀色ワッペンつけてるってだけで、憧れるし、誇りに思うし、2級に吹いてもらうって事はみんなにとって自信がついて『箔がつく』んだよ。」って返してくれました。

なるほどな。

正直、自分のことで精一杯だったけど、知らない間に地域に還元していたんだなと。

正直いうと、今年の頭からいろんな事があってゴタゴタしていてサッカーの2級審判員を今年度で引退しようと思ってました。

もう、フットサル一本で頑張っていこうと。

でも、先日あった中学生の公式戦で恩師に会った時に、やっぱり見透かされたように言われたんです。

2級は何も上を目指すだけじゃない。地域のトップとして色んな見本で貢献しなきゃなんねーんだ。お前にはそれが出来ると思ったから、審判の道を進めた。結果そうなってる。だから迷うな。やりきれ。」と。

まぁなんでこうも分かるのかなと不思議ではありましたが、でもやっぱり恩師の言葉は深くて広くて、暖かったです。

少しだけ軽くなったような気がします。

自分が2級審判員である意味を改めて確認出来たような気がします。

あなたがやってる意味はなんですか?